現代の棋士 羽生 善治 (はぶ よしはる)

現代を代表する棋士、羽生善治も所沢から輩出された棋士であることをご存知ですか?


七冠までの道

羽生善治は、昭和45年(1970年)9月27日生まれで、4歳の頃に八王子に転居するまで若松町に住んでいました。 両親共に将棋とは一切無縁で、駒の動かし方さえ知らなかったそうです。

そんな羽生少年が、初めて将棋を指したのは小学校1年生の時、 同級生とその兄の3人で遊んでいた時で、駒の動かし方も知らなかった羽生少年の惨敗だったようです。 以降、この同級生と暇を見つけては将棋を指すようになったようです。

小学校2年生の頃には将棋にさらにのめり込み、朝起きると、新聞の将棋欄を読み、食事時や布団の中でも将棋の本を手放さないほどだったそうです。

この頃、デパート主催の小学生将棋大会には、お母さんが見つけやすいように目立つ赤い広島カープの帽子を被らされた羽生少年が必ず参加しており、 連戦連勝で「赤へル少年」の名を轟かせていたそうです。

昭和57年(1982年)、小学6年生の時、第7回小学生名人戦に優勝し、同年12月、二上達也九段の下に入門、奨励会(新進棋士奨励会)へと進み、 昭和60年(1985年)12月に四段に昇進し、史上3人目の中学生プロ棋士となりました。

その後、平成元年(1989年)12月、当時の最年少記録で竜王位の獲得から始まり、平成8年(1996年)2月、ついに前人未到の七冠王となりました。他にもNHK杯等の優勝等、枚挙の暇がありません。(K)


※ 新進棋士奨励会

三段から6級までで構成。三段のリーグ戦で半年毎に上位2名が四段に昇段しプロ棋士になる。


参考文献

  • 『羽生善治神様が愛した青年』田中寅彦/ベストセラーズ 《796タ》
  • 『天才羽生善治神話』小室明/三一書房 《796.021コ》
  • 『将棋年鑑 平成19年版』日本将棋連盟 《R796.059シ07》
  • 『日本将棋用語事典』森内俊之他編/東京堂出版 《R796.033ニ》
  • 「朝日聞蔵Ⅱビジュアル」人物事典